コラム
2019.11.15

今から20年後、あなたはどんな夫婦関係でいたいですか?
〜産後クライシスからの脱却〜①

 産後クライシスということばを聞いたことがありますか?

 産後クライシスとは、子育てが一番大変な時期(主に乳幼児期)に夫婦関係が冷え切ってしまった状態のことを指します。産後3年以内の夫婦の離婚は、この産後クライシスが影響しているとも言われています。熟年離婚の原因を紐解いていくと、若かりし頃の産後クライシスをこじらせてしまっているケースもあるとか。

 私は職業柄、色々な世代の女性と関わることが多いのですが、30年〜50年以上経っても、産後の夫の発言や行動は、昨日のことのように事細かく覚えておられる方の、多いこと、、、!それだけ記憶に残る、大切な時期なんですね。

 では、この産後クライシスから脱する明暗の鍵は何なのか、、、、!

 それは、出産後〜乳幼児期の大変な時期に、妻が「夫と一緒に子育てをした」と感じれたか否か、だと言われています。「でも、俺は仕事をしていて育児に参加できる時間は限られているし、手伝ったのにそうじゃないって怒られたりどうしたら良いかを聞こうにも、いつも奥さんはイライラしているし、、、一体どうしたらいいの??」

 そう思う男性も、少なくないのではないのでしょうか。

 確かに、産後の女性は「ガルガル期」と揶揄されるくらい感情の起伏が激しくなったり、攻撃的になってしまうこともしばしば。

 「子どもを産んで、妻は変わってしまった」

 そんな思いを抱いてしまう心境もわかりますが、そう思う前に。男性陣に、理解しておいてほしいことがあるのです。出産は、全治8ヶ月の交通事故にあったくらい身体の内部へのダメージがある人もいます。出産の際に1Lほど血液を失う人もいます。

 そんな状態でも、授乳と言う名の献血がスタートしていきます。(母乳は血液から作られます)

 エベレストの頂上から地上に急降下するくらいの女性ホルモンの変動があります。怒りっぽくなったり、攻撃的になってしまうのは出産後のホルモンの変動、そして動物としての種を保存するための本能でもあります。

 産後、軽い認知症のような状態になってしまうので、伝えたいことがあっても、うまく言葉にして伝えるのが難しくなります。今まで出来ていたことができなくなる感覚で、そんな自分が嫌になってしまうこともあります。

 まとまった睡眠も取れません。赤ちゃんがなんで泣いているのかわからなくて、どうしていいかわからなくて、不安で不安でたまらない時だってあります。

 あなたの妻は「赤ちゃんのお母さん」であると同時に、ひとりの「産後の女性」です。赤ちゃんのことが一番よくわかるのは、やっぱり、お母さんです。そして、そんなお母さんのことを一番よくわかるのは、一番身近なお父さんであって欲しいなと思います。

 では、男性陣は、具体的にどのように育児に臨めば良いのだろう。女性陣は、どのように伝えれていけばよいのだろう。

 次回のコラムに続きます。

  (後篇へつづく)

ライター

めばえの森 森春奈

奈良県出身。
滋賀県で看護師として勤務していたが、助産師免許取得を機に島根県江津市へ移住。
「めばえの森」を立ち上げ、一般社団法人体力メンテナンス協会認定講師としてバランスボールを使った産後ケアや、子どもから高齢者まで幅広い世代の身体と心の健康づくりを伝えている。バランスボールクラスは通算1000人以上の参加があり、好評を得ている。

幼保小中高校での性教育にも従事。
島根県助産師会に所属し、県の委託事業「性(生)の楽習講座ーバースデープロジェクト」に携わり、主に石見地域の小中学校での講座を担当している。

取得資格

看護師・保健師・助産師・受胎調節実地指導員国家資格
一般社団法人日本家族計画協会 思春期保健相談士
一般社団法人体力メンテナンス協会 バランスボールインストラクター・体力指導士・産後指導士・指導士養成講師

CATEGORY

育児

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