コラム
2019.11.08

名もなき家事はなぜ名前が無いのか?

 こんにちは。NPO法人 ファザーリング・ジャパン中国の片元彰です。「名もなき家事」という言葉がここ最近メディアでも取り上げられるようになってきました。

 掃除、洗濯、料理などという大きな括りではなく、主婦や主夫のように家事を主に担っている立場であれば何気なくこなしている、でも家事をやらない人からすると気づかないような細々とした家事のことを「名もなき家事」と呼んでいるようです。例を挙げると「トイレットペーパーの補充」「丸まったままの靴下をひっくり返す」「献立を考える」などキリがありません。

 では「名もなき家事」はなぜ名前が無いと言われるか?それを考えてみたいと思います。

 実際に名前が無いわけではありません。「トイレットペーパーの補充」という名前を付けようと思えば付けられますし、行動には全て名前は付けられます。ですが、ここでこれらを「名もなき家事」と言いたい理由として、

 「そういうことを誰かがやっていることで家庭内が上手く回っていることに気づいてくれ!」

という切なる願いが込められているんです。

 結局のところ、細々としていて意識の外にあれば人は忘れていく、もしくは覚えようとはしません。道端に生えている雑草は雑草という名前ではなく、それぞれに名前は付いているはずなんです。でもその名前をわざわざ意識しようとする人はいませんよね。だから雑草という種類でまとめられてしまうわけです。最近では「名もなき家事に名前を付けよう」なんていうテーマの書籍も出ています。実際に言語化するというのは大事なことです。

ただ、それだけではこの問題は解決しません。

 問題の根っこは家事に名前が無いことではなく、それをやってる人とやっていない人に分かれていることで不平等感が生じていることです。

じゃあどうすれば良いのか?

 それは結局「話す」ことでしか解決できないと思います。「名もなき家事」を言語化して、それをもとに夫婦、または家族の中で話す、このことが最も重要です。

 不思議なことに、同じ屋根の下で長い時間一緒に暮らしていると、自分の考えていることは言わなくてもわかるとか、相手のこともわかっているという気になってしまうことがあります。

 でも前提として考えてほしいのは、

「夫婦は圧倒的に他人」

 だということです。極端に聞こえるかもしれませんが、他人だから「話す」んです。それが「名もなき家事」の問題を解決する第一歩なのです。

ライター

NPO法人ファザーリング・ジャパン中国 理事
(株)ワークライフバランス認定コンサルタント
広島県子ども子育て審議会 委員
広島県男女共同参画審議会 審議委員
公益財団法人 ひろしまこども夢財団 評議委員

1982年、広島県広島市生まれ。大学卒業後は大手製薬会社に勤務。
次男誕生の際には社内男性初の育児休業(4ヶ月)を取得した。
新潟へ転勤すると同時に「ファザーリングジャパンにいがた」を立ち上げ、代表理事に。
その後様々な要因が重なりうつ病発症。新卒より10年務めた会社を退職し主夫となる。
2人の男子の育児や妻の仕事を支えつつ、フリーライター兼主夫ブロガーとして多様な働き方やライフスタイルについて発信。
昨年4月に広島へUターン。ワークライフバランスコンサルタントとして独立。
主にタスク管理を専門とし、個人、団体問わず様々な分野での働き方改革推進に取り組んでいる。

● 得意分野
・幸せになれるタスク管理
・記録からタスク管理につなげるアドバイス
・部下の立場から見たイクボス(メンタル不調の経験も交えて)
・父親目線からのワークライフバランス。
・ライフデザイン(主夫として生きている経験から)
・現役子育て世代のリアルなパートナーシップ。

● 実績
・岡山県イクボス掘り起こし事業
・JR東日本高崎支社 管理職研修。
・松江市ワークライフバランス推進ネットワーク会議
・新潟市 男性の生き方講座
・新潟市北区 パパ講座
・真人幼稚園様 他 幼稚園でのパパ向け講座
・その他、ワークショップ、パネルディスカッション等多数

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