コラム
2019.11.01

主夫の父はどんな人?主夫の息子は主夫になる?

 こんにちは。NPO法人 ファザーリング・ジャパン中国の片元彰です。同い年の妻と長男(10歳)、次男(8歳)と広島で暮らしており、兼業主夫として仕事と家事育児に勤しんでいます。我が子は歳が近い兄弟なので、よく一緒に遊んでくれます。喧嘩は激しいですが…。

 先日、そんな息子たちを見ていた友人からの一言。

『パパのようにこの子たちもイクメンになるんだろうねー』
(ここでいうイクメンというのは、家事育児も積極的に担う男性という意味で捉えてもらえばいいと思います。)

 ここで唐突ではありますが、私の育った環境を紹介させてもらいます。家のことはほとんど何もやらない厳しい父親と専業主婦の母親に育ててもらいました。父の名誉のために言っておくと、確かに家事は全くしていませんでしたが、子供は大好きで、僕や弟、周りの子供たちに至るまで良く遊んでくれたと記憶しています。

 でも、これって今で言えば『なんちゃってイクメン』ってやつですよね。確かに僕は幼心に思ってました。「父さんの方が台所に近くて、母さんは他のことしてるんだから、お茶くらい自分で淹れた方が早いのになぁ」とか。当時は怖くてそんなこと言えませんでしたけどね。だからと言って僕自身も昔から積極的に親の手伝いをするような子供ではありませんでした。遊ぶ方が楽しいですし。

 でも今、僕は主夫として家のことはほとんどやっています。子供達はたまに気が向いたら皿洗いや風呂掃除などをやってくれます。お願いしてもやってくれない時はやってくれません。でもそれは仕方ないことだと思っています。

 僕の育った環境に話を戻します。母親は大変だったと思います。でもなんとなく、危なっかしいながらかもしれませんが、家族としてのパランスは保たれていたんです。当然、僕も育ててもらったことに感謝していて「もっと上手に育ててくれれば違った人生が…」なんて思ったことはありません。

 家族としてそれぞれの形があって良いんです。その家族が幸せであればそれで良い。

 無論、僕自身も息子に主夫になってほしいなんて考えていません。大人になるにつれて家事だってできた方がいいだろうけど、出来なくたって別に良いし、必要に迫られればやるようになるだろうくらいに思っています。

 子どもたちには「いろんな大人がいる」ということを知ってもらって、「大人ってなんだか楽しそう!早く大人になりたい!」と思って育ってくれることを願っています。

ライター

NPO法人 ファザーリング・ジャパン中国 代表
時短家事コーディネーター
(株)ワークライフバランス認定コンサルタント
広島県子ども子育て審議会 委員
広島県男女共同参画審議会 審議委員
公益財団法人 ひろしまこども夢財団 評議委員

1982年、広島県広島市生まれ。大学卒業後は大手製薬会社に勤務。
次男誕生の際には社内男性初の育児休業(4ヶ月)を取得した。
新潟へ転勤すると同時に「ファザーリングジャパンにいがた」を立ち上げ、代表理事に。
その後様々な要因が重なりうつ病発症。新卒より10年務めた会社を退職し主夫となる。
2人の男子の育児や妻の仕事を支えつつ、フリーライター兼主夫ブロガーとして多様な働き方やライフスタイルについて発信。
昨年4月に広島へUターン。ワークライフバランスコンサルタントとして独立。
主にタスク管理を専門とし、個人、団体問わず様々な分野での働き方改革推進に取り組んでいる。

● 得意分野
・幸せになれるタスク管理
・記録からタスク管理につなげるアドバイス
・部下の立場から見たイクボス(メンタル不調の経験も交えて)
・父親目線からのワークライフバランス。
・ライフデザイン(主夫として生きている経験から)
・現役子育て世代のリアルなパートナーシップ。
● 実績
・岡山県イクボス掘り起こし事業
・JR東日本高崎支社 管理職研修。
・松江市ワークライフバランス推進ネットワーク会議
・新潟市 男性の生き方講座
・新潟市北区 パパ講座
・真人幼稚園様 他 幼稚園でのパパ向け講座
・その他、ワークショップ、パネルディスカッション等多数

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