コラム
2022.11.09

創造的なアイデアは家事育児から生まれる

 中国・北宋時代の学者、欧陽脩(おうよう・しゅう)という人は良いアイデアが浮かんでくるのは「三上(さんじょう)」だと言っています。

 ここで言う「三上(さんじょう)」とは、「馬上(ばじょう)」、「枕上(ちんじょう)」、「厠上(しじょう)」とのことです。

 「馬上(ばじょう)」は読んで字のごとくですね、馬の上です。
 今の時代、騎手以外で馬に乗る人なんてほとんどいないので、運転している時とか、移動中ということになるでしょうか。
 「枕上(ちんじょう)」は枕の上。すなわち寝ているときということです。本当に寝ていると夢を見るばかりですので、ウトウトしている時というイメージですね。
 「厠上(しじょう)」はトイレ。私の場合、スマホをいじっていることがほとんどですが。

 これら3つの状況の時にヒラメキやアイデアが浮かんでくるということらしく。

 要するにここで言いたいことは、一つのことに没頭ばかりしていても、創造的なものは生まれてこないよということだと思うんです。

 私の場合ですが、ふと皿洗いの時に「あ、このことをブログに書けばいいんじゃね?」とか「こんなこと出来たらいいかも」みたいなアイデアが頭に浮かぶことが多いです。

 男性も家事育児に参画しましょう!というセミナーや講演会では、「家事をすると段取り力とかマルチタスク能力が身につきますよ!」なんて話をしたり聞いたりするし、実際にそういう側面もあるのは間違いありません。

 ただ、私自身が家事育児をやる理由の一つは、何かに没頭しすぎないためでもあるんです。妻は気分転換できるからと言って家事をやってくれています。
 家事は「家の事」と書くので、住みやすい家や心地よい空間を作るためにやるものなんですが、それだけではないのかもと妻と話したりすることもあります。

 家事育児をパートナーにばかり任せていると家庭内不和が起きることは目に見えていますし、実際にそこに悩んでいる家庭は多いと聞きます。
 そういう諸々の問題をカバーしつつ、自分のやりたいことに繋がってくるのであれば、家事育児、やらない手はありませんよね。

ライター

NPO法人 ファザーリング・ジャパン中国 代表
時短家事コーディネーター
(株)ワークライフバランス認定コンサルタント
広島県子ども子育て審議会 委員
広島県男女共同参画審議会 審議委員
公益財団法人 ひろしまこども夢財団 評議委員

1982年、広島県広島市生まれ。大学卒業後は大手製薬会社に勤務。
次男誕生の際には社内男性初の育児休業(4ヶ月)を取得した。
新潟へ転勤すると同時に「ファザーリングジャパンにいがた」を立ち上げ、代表理事に。
その後様々な要因が重なりうつ病発症。新卒より10年務めた会社を退職し主夫となる。
2人の男子の育児や妻の仕事を支えつつ、フリーライター兼主夫ブロガーとして多様な働き方やライフスタイルについて発信。
昨年4月に広島へUターン。ワークライフバランスコンサルタントとして独立。
主にタスク管理を専門とし、個人、団体問わず様々な分野での働き方改革推進に取り組んでいる。

● 得意分野
・幸せになれるタスク管理
・記録からタスク管理につなげるアドバイス
・部下の立場から見たイクボス(メンタル不調の経験も交えて)
・父親目線からのワークライフバランス。
・ライフデザイン(主夫として生きている経験から)
・現役子育て世代のリアルなパートナーシップ。
● 実績
・岡山県イクボス掘り起こし事業
・JR東日本高崎支社 管理職研修。
・松江市ワークライフバランス推進ネットワーク会議
・新潟市 男性の生き方講座
・新潟市北区 パパ講座
・真人幼稚園様 他 幼稚園でのパパ向け講座
・その他、ワークショップ、パネルディスカッション等多数

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