コラム
2022.11.08

流通は傍楽(はたらく)ところ

 「流通は傍楽(はたらく)ところ」と、当社のビジョンに掲げています。傍の人から順に楽にする精神で、顧客満足を追求する前提の一つとして、社員の生活満足度の高さを重視。10代から70代までが勤務し、サービス業を担っています。時代に合った〝働きやすさ〟を推進し、社員が仕事と家庭を両立できる環境を整えることを大切にしています。

 社員の希望で、20年以上前からフレックスタイム制度を導入。今ではフレックスや短時間勤務は子育て世代だけではく、嘱託社員や様々な事情を持った社員も利用しています。また、希望に応じて在宅ワークやリモート会議、平日勤務限定社員などといった働き方もとれるように社内ルールを変えていきました。

 新卒で入社し12年目の本社営業部サブマネージャー佐伯綾子は、「第2子の育児休業復帰に併せて、平日勤務限定の働き方ができるか相談したところ、当社では初めてのケースだったが、その場で快諾してもらえた。入社した頃にはなかった働き方が増え、仕事と家庭を両立する選択肢が増えた。」と話しています。入社からずっと同じ働き方ができる社員はいません。既存のルールの上だけで考えるのではなく、時機を逃さず柔軟に対応していくことを心掛けています。

 当社ではハード面である設備の強化も行い、それが多様な働き方の後押しになっています。オフィス棟を新設し、総務経理や営業といった本社機能の一部を移設。リモート商談や打ち合わせが行いやすいよう“リモートブース”を増設。営業はもちろん、社内の全ての会議にリモートでの出席を可能にしました。さらに、クラウドシステムや会社の電話番号で発信できるスマートフォンなどを導入し、場所を問わず働きやすい環境づくりに努めています。「コロナ下で子どもの体調不良が改善しても、プラス1日保育園を休ませ仕事を休まないといけない。そんなとき、在宅勤務をさせてもらって助かっている。」との社内の声も聞かれます。

 サービス業である流通の売りは“人材”。時代の変化や、社員個人のステージの変化に伴って、働き方は都度変化しています。それに合わせて、柔軟に対応していくことが傍楽(はたらく)ためには大切だと考えています。

ライター
江原 剛
江原 剛

流通(株)代表取締役

1973年倉吉生まれ。
26歳で父親の創業した山陰流通センター(株)、現社名流通(株)に入社。
営業課長、松江店長、副社長を経て34歳で代表取締役就任、現在に至る。
貨物運送が主力事業であった同社の事業ドメインを「地域密着サービス業」であると再定義し、「本業を続けず、本業から離れず、本業の中身を変える」リブランディングに取り組んでいる。

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