休暇などのスケジュールはインターネット上で全社員が共有している(右から松田さん、松本専務)
株式会社さくら建設
(鳥取市)
「4週8休」導入、業務効率化
数年前から土・日曜を中心に4週間で休暇を8日取得する「4週8休」の休日形態を導入し、社員のワーク・ライフ・バランスの実現を目指してきた。年次有給休暇を含め、休暇が取りやすい職場の雰囲気づくりにも努めている。
建設業界の長年の課題でもある長時間労働の是正や労働条件の改善の一環として、40、50代の社員が中心の同社で、若い人材確保が期待できる4週8休に踏み切り、年間休日数は現在105日となった。出勤日が減ることで、工期の遅れなどを心配する声もあったが、発注者などとのオンライン打ち合わせの導入や長時間労働の主要因だった現場作業後の写真整理などに情報通信技術を活用し、業務効率化を推進。これらの取り組みによって、予定より1カ月早く完了した現場もあった。
工事部長の松田巧さんは「連休も取りやすくなり、子どもの行事に顔を出せる機会が増えたことがうれしい」と喜ぶなど、社員からも大いに歓迎されている。
有休取得については、タイムカードレコーダーのそばに、全社員の有休取得状況が一目で分かる紙を貼り、月ごとに更新して、有休の計画的な取得を促している。松本陽平専務は「全員が休みを消化していて、プライベートの充実が仕事の意欲向上につながっているように感じる。イクボス・ファミボスとして、私自身が社員との意思疎通を深め、一歩先を行く魅力ある会社にしていきたい」と話す。
(令和4年12月現在)