育休明けの職場復帰に対する不安を取り除くため、育休中の従業員と意見交換、事前研修する機会を設け、円滑な復職をサポートしている。
　直近では今年3月上旬に開催。4月の復職を目指す女性従業員10人が本店に集まった。
　その多くは多様化する業務への対応、育児と仕事の両立などさまざまな不安を抱える。全体会では、子育ての悩みから復職に向けた心構え、準備など年齢や役職を越えた参加者が情報交換し、互いに助言し合う中で「気持ちが楽になった」という参加者も多い。
個別の面談で聞いた希望は、復帰時の配属や対応に考慮するようにしており「結果的に育児離職はほぼなく、育休取得後復職してもらえている」（人事部）。保育園の送迎に差し支えない６時間の短時間勤務も積極的に案内してきたことで、短時間勤務者は年々増える傾向にある。
　2014年には独自のハンドブックを作成。育児・介護と仕事を両立するための行内規定や自治体の制度を全従業員に周知してきた。
　「それでも介護休暇や男性の育児休業の取得者はまだまだ少ない」と人事部担当者は分析している。
　「自分が休めば、仕事が滞るという不安もあると思う。従業員の多能化を図り、代務に入れる体制づくりを検討したい」とした上で「職場がそういう雰囲気になるためには、上司（ボス）が率先して取得していくことも大事」と指摘。関連して有給休暇の取得率を現在の50％強からさらに引き上げていきたい考えだ。