社員一人一人を大切にし、長く勤められる会社を目指そうと、業務の効率化や勤務制度の改善を進め、社員の仕事と家庭の両立を支援してきた。長年の取り組みによって、性別に関係なく全社員が第一線で活躍できる職場環境が実現し、社内に活気が生まれている。
　事業の発展のためには、全社員が力を発揮できる環境が不可欠と、10年以上前から業務の効率化を進めている。電気配線の設計方法を見直し、専門的な知識をそれほど必要とせずに配線作業ができるよう業務を刷新。作業効率を高めるために工作機械も更新した。その成果は大きく、現場で作業をする社員の4分の1は女性が占めるなど、性別の垣根を越えた就業につながっている。
　併せて進めた勤務制度の改善では、育児短時間勤務を取得できる期間を小学校就学前まで拡大。介護が必要な家庭の状況や将来の介護リスクを把握したり、育児中の社員に配慮した働き方を用意したりと、手を打ってきた。
　月末を除く土曜日を数年前から休みにして、休日日数も年々増やしている。毎日全社員で行う朝礼では、各社員が休暇取得の予定を報告。休みやすい、風通しの良い社風が全体に浸透している。
　永井社長は「今年で創業85周年。100年企業を目指すためには社員の力が欠かせない。業務の仕組みや待遇、職場環境といったあらゆる面で、長く勤めてもらえるような会社づくりをさらに進めたい」と話している。