一般財団法人 鳥取県観光事業団
(鳥取市・衣笠克則理事長) 従業員数199人
休暇を取りやすい雰囲気に
指定管理者として運営する県立観光施設(7施設)の副施設長級で検討委員会をつくり、各施設の職場環境、休暇取得の実態把握と改善に努める。
法を上回る規定を設けながら、利用が少なかった育児や介護に関わる休暇制度などについて周知するガイドブックを昨年1月に作った。現在3人が小学校就学前までの子を対象とした短時間勤務制度を利用。前年度は子の看護休暇制度を男性2人を含む8人が利用するなど成果が表れつつある。
また、時短勤務する職員の評価が不利にならないよう、賞与の算定方法を見直した。
職員の年間有給休暇取得は年々増えており、職員からは「休暇を取りやすい雰囲気になってきた」との声も聞かれる。本年度は前年度実績(平均12日)以上の取得を目指しており、取得率が低い部署は計画的な取得を促していく。
一方、休んだ職員の仕事をカバーすることで、職場にしわ寄せが来ない取り組みを進める。「とっとり花回廊」(南部町)では、予約管理をシステム化するなど業務を効率化。鳥取砂丘こどもの国(鳥取市)では「一人何役もこなせる」態勢づくりを徹底する。こどもの国の堀場明子さんは育児中の女性園長。「私も子どものことで休みたいと思う日が何日かあった。その人の立場を普通に考えてあげれば、自然と働きやすい職場になる」と指摘する。
衣笠理事長は「家庭の充実が仕事の充実につながる好循環の仕組みをつくりたい。心身の健康が基本で、そのための環境整備をトータルに進めていく」と強調した。