個々の社員に合わせた勤務を取り入れるなど、働きやすい環境を整えることに力を入れている。同時に、資格取得も全面的にバックアップし、社員が仕事と家庭の両面で充実した生活が送れるよう、各種支援に努めている。以前から就業制度を改善し続け、有給休暇や介護休暇などの取得単位を１５分単位に設定し運用。子どもの学校行事や家族の送迎といった、１日や半日までは必要がないちょっとした用事で休暇を取得しやすくした。
　今年からは就業時間を見直し、始業と終業をそれぞれ１０分早めて午前８時から午後５時までの勤務に改正。育児中の社員からは「子どもを幼稚園に迎えにいくのに助かる」などと好評だという。また、夕方に子どもを学校に迎えに行かなくてはならない社員には現場からの直帰を認めるなど、個々の社員の家庭環境にも配慮した勤務体系を推し進めている。
　社員やその家族に対する心配りも行き届いている。社員の誕生日には祝い金を贈り、全員で祝う。子どもの誕生日には会社がケーキを用意するほか、慰安旅行は家族同伴で参加できるので、子どもが喜ぶテーマパークを行先に選んだこともある。家族手当は第２子以上の金額を手厚くしている。
　一方、より高い技能を身に付けようとする社員に対しては、資格試験の問題を先輩らが指導したり、取得に掛かる費用を全て会社が負担したりと、バックアップ。家庭との両立を図りながら能力を十分に発揮できる社内風土を醸成している。伊藤憲吉社長は「社員が寿電気に勤めていることを誇りに思えるよう、これからも職場環境の整備や地域貢献活動を続けていきたい」と話している。