「健全経営」「まごころのサービス」「職員の自己実現」を経営方針に掲げる。マンパワーが何より大切な介護・福祉分野で長年、職員の働きやすさを重視。誰もが働きやすい職場環境を整備して、利用者に喜ばれるより良いサービス提供につなげている。
　従業員の８割近くを女性が占める日南福祉会。出産に伴って休業する職員を手厚くサポートする。上司や労務担当者を交えて、妊娠時から産休育休中の期間のほか、復職後２カ月までの支援プランを立て、復職前には再度就業希望を確認し就業環境に配慮。夜勤のない部署での復職など家庭との両立を支援している。
　復職後は始業時間の繰り下げや終業時間の繰り上げをする短時間勤務や所定外労働の免除制度がある。どちらも子が小学校就学の始期に達するまで利用でき、また、男性職員には３日間の配偶者出産休暇制度がある。
　さらに、事業所内保育所の活用により、職員は無料で子どもを預けることができ、土曜・祝日の受け入れや給食の提供など利用のしやすさが職員から喜ばれている。
　職員の健康面では、部署と職員それぞれで健康に関する目標を立て、部署全体で一人一人の健康を気遣い合う健康経営を推進。また、職員の人材育成面では、資格取得費用の法人負担や、半期ごとに評価面談を行うなど能力アップを後押しする。坪倉孔喜理事長は「今後もイクボス・ファミボス宣言を推進し、男女ともにライフステージに応じた働き方ができるよう職場改善に努めたい。そのためにも職員の声にしっかりと耳を傾けていきたい」と話す。

（令和4年12月現在）