「人材育成」と「ワークライフマネジメント」の実現を目指して、２０１７年にイクボス・ファミボス宣言をした。支店内にその内容を掲示することで、全社員が多様な働き方を意識し、働きやすい環境を整える。
　同社の育児短時間勤務制度は小学３年生まで、介護休業制度は最大１年間利用でき、いずれも法律で定められた内容を上回る制度となっている。生活実態に即した働き方が可能になるこうした制度や、勤務時間を前後１時間までずらせるシフト勤務を活用する社員が増加。また、社内インフラにアクセス可能な携帯電話やパソコンを支給することで、在宅勤務しやすい環境を整えた。
　現在、小学３年生と３歳の子どもがいる奥山知佳さんはシフト勤務で働く。「帰宅後、子どもとの時間が取れて安心。１時間単位で年次有給休暇が取れ、在宅勤務もできるので、仕事と家庭が両立しやすい」と話す。
　育児休暇中の社員に向けたメルマガの配信や育児に関する社員用の会員制交流サイト（ＳＮＳ）「カンガルーＣａｆｅ」の開設など、新商品の発売や会社の動きなどのリアルな情報提供は、職場復帰への不安解消になると好評だ。
　桶本茂生鳥取支店長は「宣言を掲げることで管理職の意識が変わる。最大の使命である人材育成の骨子となる制度」とイクボス・ファミボス宣言をマネジメントの中心に置き、社員が働き続けたい会社を目指している。

（令和4年3月現在）