ホンダ山陰中央 株式会社
(米子市・金口伸社長) 従業員数170人
終業時間を15分繰り上げ
今年4月から「終業時間の繰り上げ」を実施し、午後6時15分終業を同6時に変更した。この15分の短縮が社員の生活にゆとりを与え、仕事と生活の調和に予想以上の効果をもたらした。
「学童保育へ子どもを迎えに行く前に、夕飯の買い物ができて時間に余裕がもてる」「子どもの習い事を見学できるようになった」「早く帰宅することで子どもたちが喜んでいる」など、子育て中の社員から高評価を得ている。育児休業から復帰して「時短勤務制度」の適用を受け、仕事と家庭の両立につなげている女性社員もいる。
同社は昨年1月のイクボス・ファミボス宣言後、育児、介護のための始業・終業時間の繰り上げ、繰り下げ制度を導入し、制度の周知や利用の促進、有給休暇取得の推進に注力した。
社員の休日予定は、年度初めに策定した会社の年間スケジュールを基に、3カ月先の予定表を作成するように改善。同時に情報の共有化や職種間の仕事内容の横断化を進めた。休む人の仕事を全体でフォローすることが可能になり、安心して休める環境が整った。
その結果、有給休暇取得日数の平均は2015年度の6・4日(取得率32%)から16年度には10・6日(同53%)、17年度は13・2日(同69・1%)と、年々実績を上げている。
今後は、社員から要望のある時間単位有給休暇制度の導入や、月1回の定時退社日の設定を検討し、より働きやすい職場環境の整備に取り組んでいく。